腰痛の強い味方!コルセットについて徹底解説!

腰痛で「コルセット」を使っている人っているけど、使い方は?
人によっては常に着けている人もいるみたいだけど…。
腰痛でご来院される方から、コルセットについては多く質問を頂きます。
コルセットは正しく使わないと効果が半減したり、逆効果となることがあります。
それでは今回はコルセットの概要から、使用時の注意点など解説していきます。

コルセットの目的

コルセットとは“締め付ける”という意味を持っています。そして腰痛に対して使用されるコルセットには、脊柱を固定する事電安定性向上と、腹圧が上昇させることでの体幹の安定性向上により患部を安静に保つことが出来ます。日常動作で患部に負担をかけてしまうと、痛みの発生はもちろん、患部の炎症を悪化させて痛みを強くしてしまいます。
少し難しい話になりますが、ぎっくり腰などの急性外傷に関しては「RICE処置」に基づいて処置することが望ましいです。

RICE処置とは

RICE処置
RICE処置とは怪我などをした際に行う応急処置を指します。Rest(安静)、Ice(冷却)、Compression(圧迫)、Elevation(挙上)の頭文字をとったものです。簡単に言うと患部の炎症を抑えるのが目的で、適切な処置を行うことで治癒を促進して早めに日常生活に戻ることが出来ます。
腰痛やぎっくり腰の際に使うコルセットは、Rest(安静)やCompression(圧迫)を目的としています。

コルセットの種類

コルセットには大きく分けると以下の2つがあります。また製品ごとにコルセットの幅が異なり、幅が広いものほど固定力が増します。ぎっくり腰など強い痛みを伴う場合は幅広の製品を利用する事をお勧めします。

硬性コルセット

硬性コルセットは圧迫骨折や手術後の固定や、側弯症の治療目的などに利用されます。プラスチックなどの硬い素材で作られており、この類のコルセットは整形外科で技師装具士に個別で作成してもらうため、医師への受診が必要となります。

軟性コルセット

一般的に腰痛やぎっくり腰の患者が使っているのが軟性コルセットになります。市販で多く出回っているのはナイロンメッシュ生地の製品で、強度を高めるために金属などの支柱が使われているものもあります。また日常使用に寄せて幅が狭く作られたものなど様々な種類があります。腰ベルトや腰サポーターの名称でも多く見かけます。

コルセットの正しい使用方法

骨盤、上前腸骨棘
製品にもよりますが、コルセットは上前腸骨棘(骨盤前面のぼこッとした骨)をコルセットの中心にくるように使用すると固定力をしっかり確保できます。また固定力確保のために少しきつめに巻くことをおすすめします。もし使用中に痛みや違和感を感じる場合は装着を中止するか、緩めに巻きなおしてみてください。

コルセットは毎日使っていい?

コルセットを使う上で一番多い質問がコルセットの使用期間についてです。痛みので始めである急性期には多大なメリットがある一方、使い続けることでデメリットも発生してきます。

先に結論からお伝えすると、「痛みが強い急性期はしっかり固定。痛みが引いてきたら徐々に外す時間を作る。」ことがベストな使い方と言えます。理由は以下のリスクがら考えれるためです。

インナーマッスルの低下

腰周辺には大きな筋肉がたくさんあり、その筋肉が適度に緊張して安定性を高めています。コルセットはこれら体幹の筋肉をサポートする役割があるため、長期間の利用によって使われなくなった体幹の筋肉は徐々に機能を失い萎縮してしまいます。

姿勢不良

体幹の筋肉は姿勢維持に大切な役割を担っています。そのため長期間の使用でインナーマッスルの機能が低下することにより正しい姿勢を維持することが出来なくなり、猫背や巻き肩、ストレートネックなど姿勢不良の原因になります。

内臓圧迫による機能低下

コルセットはその性質上、腹部を圧迫を伴います。つまり長期間の使用により内臓への血流が低下することで、内臓の機能低下を起こす可能性が考えられます。消化不良や倦怠感など異常を感じる場合は、使用を中止するようにしましょう。

腰痛の慢性化

腰痛を緩和させるためにコルセットを使っているのに、腰痛の慢性化を引き起こしてしまうのは矛盾しているように感じる方もいると思います。ですが正常な骨格は本来、強靭なインナーマッスルによって骨格を適切な状態に固定しています。そのため、長期間の使用でインナーマッスルが機能を失ってしまうと、各部位の固定力が低下し動作時の負担が増えることで腰痛やぎっくり腰など不調のリスクを上昇させてしまいます。痛みが徐々に引いてきたタイミングで少しずつ使用する時間を短くして患部をなるべく動かすようにしましょう。

コルセットを使う際の注意点

コルセット
腰の痛みが強い時には強い味方であるコルセットですが、

急性期を過ぎたら、使用する時間を短くして徐々に運動を開始する

コルセットは体幹の筋肉の機能を補いサポートしますが、症状が治まった後も使い続けていることで使われなくなった体幹の筋力が低下し、本来備わっている体幹筋によるコルセットの機能を失ってしまいます。その結果の腰回りの不安定性が増し、腰痛が治りずらくなったり、慢性的な腰痛のリスクを高めてしまいます。
急性期の痛みが引いてきたら、無理ない程度でコルセットを外す時間を作りましょう。加えて、体幹の筋肉のストレッチや筋トレなどで徐々に動かしていくことで、腰周辺の血行が良くなり、患部の治癒もより早まります。

皮膚トラブルの予防

コルセットを使う際に起きるのが皮膚トラブルです。使うコルセットの種類により異なりますが、夏など汗をかきやすい季節に素肌に直接装着すると「あせも」の原因となります。また装具の長時間の圧迫により褥瘡が発生するケースもあります。
ご自身の体型や利用する場面なども考慮し、適切な素材やサイズなどを決めることでリスクを最小限に抑えることが出来ます。不安な場合は医師の指示を仰ぐようにしましょう。

腰痛を予防し再発させないために

この記事をご覧の方の多くは現在進行形で腰痛やぎっくり腰の方が多いかと思います。そんな方には特にお伝えしたいことがあります。それは「コルセットは負担を一時的に減らすことは出来ても根本改善にはならない」ということです。辛い腰の痛みを伴う腰痛やぎっくり腰を再発させないためには、生活習慣の改善や姿勢改善などを行う必要があります。今後の参考としてぜひお役立てください。

日常動作に気を付ける

ぎっくり腰の発生原因で多いものが、腰を大きく屈曲させる動作です。子供を抱き上げたり、足元のものを取るタイミングなどが受傷機序として圧倒的に多くなります。ですが日常生活の中でこれらの動作を制限するのは現実的ではありません。
そのため腰を曲げるときは正面に倒れるようにします。斜め前の物を腰を捻じる動作で取るなどの「捻じりながら倒れる動作」がぎっくり腰や腰痛の発生リスクを大幅に上げることになります。リスク低減のためにも正しい身体の使い方をマスターしましょう。

体幹筋を鍛える

本来コルセットの役割は体幹の筋肉が担っています。デスクワークや運動不足など体幹筋を使わずにいると、次第に機能を失い安定性が低下してしまいます。運動に関しては無理ない程度に毎日少しずつ始めることが望ましいです。当院でも姿勢改善や腰痛に関する運動を紹介しております。ぜひ参考にしてください。【改善トレーニング集

姿勢を矯正する

姿勢の悪化は腰椎や腰周辺の筋肉に負担をかける原因です。生活習慣を気を付けても、体幹の筋肉を鍛えても、発生する負担自体を減らさない限りは根本改善とは言えません。姿勢が原因で腰痛が発生しているかわからない場合、「あなたの歪みタイプが靴底で分かる方法」をご覧いただくとご自身の姿勢の傾向が分かると思います。
また治療院を利用する際には、しっかりと検査をしてくれるところを選ぶことをお勧めします。治療院を選ぶ基準など疑問点がある場合は「整体、接骨院、マッサージ店の違いを徹底解説!」で詳しい選び方を紹介しております。ぜひご覧ください。

 

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